Journal de la Rive Droite 右岸通信

物理的には私は右岸にいる 精神的には左岸にいる これは右岸と左岸に解離している私の通信記録

眠れぬ夜

眠れない夜が続いている。
昨日は夢でなぜか自転車で山を越えなくては家に帰れず、山のなかを通っていたら、急に雨になり、そのままいきなり夜になり、自転車は捨てなければならないよと旦那さんにいわれ、旦那さんの車で帰ることになるが、車内には知らない子供たちがいてとにかくうるさく、私の衣類は雨で濡れてじっとりと重く冷えており、私は自転車の疲れもあいまって、青ざめていて、無言という夢を見た。
起きたらどっと疲れていた。
文にすると、いろいろ突っ込みどころが満載だが、とにかく疲れていて、なすすべがなく、ぐったりした感じだけがやたらリアルだった。
 
少し前に見た変な夢は、最初、猫が出てくるシーンだったのだが、まるで万華鏡を覗いてるように視界が狭く丸く、変だなと思っていたら、視界の中で猫と戯れる私が現れ、その瞬間に「ああ、この猫はいつも夢に出てくる猫だ、また出てきたよ」と思っている私が出てきて、ああ、私はいま夢の中で「猫の夢を見ている私」の夢を見ているのだと知った。3重構造である。
猫はかわいいし、別段悪い夢ではないのだが、やはりなんだか独特の疲れが残り、なんなんだ…と頭の中が混線したまま、目が覚める。
 
私はお布団は好きだ。(嫌いな人はいないか)
しかし、眠ることとなると毎晩毎晩少し億劫な気持ちがないといえば嘘になる。
ぐっすりとよく寝れたー!となるなら、いいのだが、あまりの心地悪さに途中で起きるか、長く寝たはずなのに起きるとぐったりということが多過ぎるのだ。
こういった睡眠の質の悪さは昔からで、これでもだいぶよくなったほうだ。
高校の時は毎日、追われる夢を見た。
黒い人たちに追われるのだ。
なんの組織なのか、なんで私を追うのか、殺したいのか、捕まえたいのか、まるでわからない。
ただ、私はひたすらに逃げる、アクション映画のように。
追いつかれる、追いつかれるとガタガタ震えながら隠れて、どうしようと思っているとだんだん目が覚める。
そのように決まっている。
しかし、また寝ると、また追われる。
はっきり言って地獄である。
全く休んだ気がしない。
 
私は当時、あまりにその夢を見過ぎていたので、寝ながらものすごく歯をくいしばっているらしく、朝起きると口が開かなかった。
少しでも開けると、かくんかくんと音が鳴り、痛みもある。
顎関節症といわれ、大学病院に通い、赤外線ライトみたいなものであたためる治療をし、数年は持つといわれた保険外の歯型に合わせたマウスピースを作ったが、ひとつき持たずに割れてしまい、母にひどく怒られた。
どれだけ私は歯をくいしばっていたのだろう。
いまもたまに起きると、顎がかくんかくんいうときがある。
やっぱり、そんなときも寝ながら歯をくいしばっているんだろう。
 
ここ数年で一番よく寝たな!と思った日ははっきりとわかる。
私が生まれて初めて、取っ組み合いの喧嘩をした日の夜だ。
彼と互いに腕をひっつかんで、マンションのエレベーターまで裸足で出ていったり、まあ、なんかすごい喧嘩だった。
今でも自分があんな喧嘩をしたことを信じられないくらいなのだ。
原因はわからない。覚えていないのだ。
そのあと、私は気を失うように寝たらしい。
起きたらシーツに血が付いていてぎょっとした。
知らぬ間にすねをどこかにぶつけて少し切っていたらしかった。
しかし、ものすごく爽快だった。
晴れやかな気すらした。
後日、彼に会ったら彼の手には私の手の掴み跡がくっきり、私の手にも彼の手の跡がついていた。
あれは全く変な夜だった。
 
いま思えば、やっぱり解離してたんだろうなあ。
彼にただただ申し訳ないと思う。
なぜ彼の前でだけ、あのように激しく解離してしまっていたのか、未だにわからない。
そして思い出すとまた涙が出てきてしまう。
一体なんなんだ。私は何に泣けているんだ。
いま、私は文を打ち込み、句読点の位置や言葉の前後を考えながら、泣いている。
考えている私と泣いている私は違う私なのだ。
ああ、もどかしい。
このもどかしさをどうしたらいいのかわからないのが更にもどかしい。
あの日位、よく眠れたら、少しはすっきりとするのだろうか。