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Journal de la Rive Droite 右岸通信

物理的には私は右岸にいる 精神的には左岸にいる これは右岸と左岸に解離している私の通信記録 解離性障害とともに

通じなさ

lilcafe.hatenablog.com

 

この記事を読んで、愕然としてしまった。

これに書かれているような事は「IQの高さ」とは実際全く関係がない。

必ずしも知能検査で高IQという結果が出るわけではないと書いているが、実際、関係がない事をIQに紐づけているだけだから当たり前だ。

それをなぜIQが高いと決めつけているか、はこの方のブログを見ているとだんだんとわかってくる。

彼女の中では「ボーダーはIQが高くなくてはいけない」からである。

つまり、そうやって「特別な私」でいたいのだろうなあということ。それが彼女の生きるよすがなのであろうなあということ。

カウンセリングルームのカップがエルメスだろうとウエッジウッドだろうと本来ならば書く必要がないのに書く。

これも「特別な私」のわかりやすい演出なのである。

というようなことが私には簡単にわかってしまう。

本当にスキルがあるカウンセラーを求めるクライエントはカップなど気にしないし、また本当にカウンセリングの可能性を信じている治療者もカップなど気にしない。

もちろん、念願のカウンセリングルームを作ったら、記念に、とか、気分をあげるために、とかで少なくない数の人がお気に入りのカップなどを買うかもしれない。

けれども、そのカップやなにかがなんというブランドであるかをわざわざ書いたりは絶対にしない。

 

このように書くと私もボーダーだと彼女は思うだろうか。

残念ながら違う。

相手の気持ちが透けて見えるのは、高緊張状態で幼少期を送った人全員に多かれ少なかれある能力であり、IQによるものではない。

目の前の養育者のわけのわからなさに必死で対応し、仕草顔色言動様子の全てから、次の行動を予測し、必死に適応していたらそうなるというだけである。

ある意味ではその能力が開花するようにスパルタ教育をされていたにも等しい。

その能力を使いながら感情を切り離して生きて来た人は解離様の症状を示し、感情のままにその能力を使って生きて来た人はボーダー様の症状となるのである。

解離性同一性障害でなおかつ境界性人格障害という診断になる人は切り離した怒りが顕在化、行動化し、目立つ場合なのだろうと思われる。

しかし、同じような症状でもよくよくその言い分や行動を見ていると、解離性障害の人はあくまで自責的、境界性人格障害は他責的な理由に基づいてのものとわかる。

自責的というと聞こえが良すぎるだろう。

より正確に書くならば、外に行かず、内に向かってゆく性質を持ち合わせている人が解離になりやすいだけの話だ。

外に絶望しているから、出しても意味がないと学んでいるために内に向かう性質となっているともいえるかもしれない。

そうして、感情がきっちりと内部にしまわれてゆく。

 

臨床心理士だから、医師だから、絶対的に正しいわけではない。

あくまでその人のフィルターを通した「正しさ」だけがこの世にある。

ただ、歪んだフィルターを通せば通すほど「正しさ」は正しくなくなる。

見たいものしか見ない、信じたいものしか信じないのが人の脳なのだ。

しかし、そうとは知っていても、あまりにも上の記事はバイアスがかかりすぎだ。

ネット上をあてどもなく、気になった病名で調べていると、高確率でこのような事例にあたり、私は言いようのない気持ちになる。

いくつもの「正しさ」があることは悪い事ではない。

他の人の「正しさ」と自分の「正しさ」を照らし合わせていく回数が増えれば増えるほど、そこに本当の「正しさ」の片鱗が見えてくるに違いないから。

治療者であり、プロであるならば、その作業を続けていくことは大事なことだ。

だからこそ、なぜ質問や意見を他者も書けるコメント欄を出さずに、こんなに言いきりの形で書けるのか、私には全く意味がわからない。

私は決して、個人攻撃がしたいわけではなく、彼女の定義について疑問を感じただけだ。

彼女をおとしめたいなどという意図はないので、たまたまとはいえ、例に出してしまって申し訳ないとも思う。

でも、やっぱりこの記事、エビデンスもないし、罪深い。

自分に都合良く脳内で操作した文章だということに気付かないんだなあ…こういう人が臨床心理士なんだなあ…っていう底知れない恐怖を私はどうしたらいいのかわからない。

私の対人恐怖感というのはこういうところにもある。

じゃあ、検索したり調べたりしなきゃいいじゃんって話か。

いや、違う。気をつけよう。また簡単に自責的になる。

変なことをしたり顔で書いてる方が悪いよ。たぶん。はー。

私の世界との通じなさはいつもこれなんだよなあ。

そして、心底うんざりしてしまうんだ。